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胆嚢の病気

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先日、ワンちゃんの胆嚢摘出を行いました。
健康診断での超音波検査で胆嚢粘液嚢腫という状態と判断したため、手術に踏み切りました。
しかもこのわんちゃんは糖尿病なので、万が一胆嚢破裂を起こしたら重症化すると考え、早めの摘出を提案しました。

手術は問題なく終わり、麻酔からの覚めも良好でした。
そして胆嚢の中身は写真の通り、ゼリー状に固まっておりました…

診断ですが、ただ超音波を当てるだけではダメで、ワンちゃんを立ったり寝かせたりして胆嚢を評価する必要があります。
中身が動かなければの粘液嚢腫の可能性が高まります。
胆嚢破裂を起こしたら、緊急手術をしても20%は亡くなってしまうという報告もあるので、見つけ次第なんらかの手を打った方がいいと考えます。ちなみにこの病気、内科的治療はほぼ効かないです。体内に出来たゼリーは溶けません…
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腹腔鏡での避妊手術&膀胱結石摘出術

先日の症例です。

おしっこに血が混じるとのことで来院。
超音波検査したところ、膀胱内に結石+子宮の腫れが見つかりました。
膀胱結石は取らないと慢性の膀胱炎を起こすリスクがあり、子宮はただ腫れているだと思われましたが、
将来的な病気の予防(子宮蓄膿症)のために両方の手術(膀胱結石摘出&子宮卵巣摘出)を一度に、
腹腔鏡で行うことを提案しました。

手術中はこのようになっており、この筒型のものからカメラや鉗子などを出し入れします。
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膀胱内の結石をカメラで確認します。
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無事取れました!結石は掴んだら脆く崩れるものもあるので、その後も残りがないかカメラで確認しました。
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術後2時間くらい後ですが、結構元気です。
お腹と膀胱も大きく切らなくていいので、1泊だけしました。
術後管理も結構楽で、痛み止めの量も少なめで済みます…。
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抜糸の後です。飼い主様も大きな傷で痛々しいのは避けたいとのことでしたので、ご満足いただきました。
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入院も短いし、今回の手術は症状が軽いうちにできたので術後管理の必要もあまりなく、結石の検査も合わせて総額は10万くらいでした。(もちろん状況によっては術後管理がしっかり必要なこともあります)

この2つの手術は腹腔鏡だとメリットが大きい!と非常に実感した症例でした。

歯周病の動物に!

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今モニターで、「アニマルウォーター」というのを使っています。
この機械で処理した水を飲ませると、口臭などに効くとの事です。
基本、歯周病は麻酔下での処置が基本ですが、高齢や病気で麻酔が難しい子にはいいかもしれません。
電解水のようなものなので、まず副作用は起きないでしょう。(効くか効かないかだと思います・・・)
なのでお気軽にお試しいただいていいと思います。
ペットボトルさえ持って来ていただければ、無料で提供出来ます。
ただ処理に5時間かかるので、朝ペットボトルを持って来ていただいて夕方お渡しする形がいいかもしれません。
あと2週間くらいは借りられるので、ご興味のある方はお早めに!

最近、無麻酔下での歯石除去を売りにしているトリミングなどが一部にあり、問題になっています。
(都会に多いらしいですが、鹿児島にはあるかどうかは分からないです)
しかし獣医の歯科学会では、無麻酔下の処置は推奨していません!

理由としては
・悪い歯の評価は無麻酔下では不可能
・ストレスがかかる
・歯石除去後の研磨が出来ない
というのが挙げられます。

ただ、一番大事なのは日頃の歯のケアです。
これから子犬を飼おうという方は、是非歯磨きの習慣をつけていただく事をお勧めします。

胆嚢疾患

胆嚢疾患は外科適応になる事が多いです。
お薬で散らすのは基本困難です。
明らかに外科が必要なものはおおよそエコーで分かりますが、過信は禁物です。
胆嚢3
本日手術で摘出した胆嚢です。
明らかに胆嚢の膜の色が悪いです。
ざっくりいうと腐っています。
さらに、中身は普通は液体なのですが、この症例の場合煮こごりに近いものが出てきました。

胆嚢2
2ヶ月前他の病気で手術をした際、術前検査で胆嚢に異常がある事が分かっていました。
ただその時は他の病気が優先だったため経過観察としましたが、、2ヶ月後体調不良で来院、エコーにて胆嚢破裂を示唆する画像所見が得られたため手術に踏み切りました。胆嚢から肝臓へ炎症が波及し、肝酵素も上昇していました。
ちなみに2ヶ月前は肝酵素は何の異常も示していませんでした。

胆嚢1
破裂した胆嚢は、癒着を引き起こして若干手術がしにくいです。
そして慢性的な胆嚢炎からの炎症の波及により肝臓を痩せさせてしまいます。
今日の手術中の所見も、肝臓が縮んでいた印象でした。

やはり胆嚢は病気になってしまったらは無症状の内に摘出すべきだと考えています。
もしくはすごく早めに食事や薬で内科的管理を行ったほうがいいと思ってます。
そのためには若齢、3〜5歳くらいでの健康診断を当院では勧めていきたいです。(腹部エコーをやたら勧めるのはそのためです)

それくらい犬の胆嚢疾患は多いのです...。